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 要するにどんな絵本なの?
深い絆で結ばれている男とライオン。しかし、飢餓のライオンは仲間のために、村の牛を襲う。男も仲間のために牛を守らなければならない。果たして...

 おススメするポイントはどこなの?
・男のプライドと、美学を感じる
・シンプルでも伝わるものは伝わると知る

 文字量 
やや多い

 読み聞かせ所要時間 
8分

 象徴的ひとこと
男にもライオンにも、まもらなければならないものがあった。

 絵本ハンターの鑑賞記録 
無骨な男たちのカッコいいプライドにどっぷり浸かれる絵本です。もはや、小さいお子さまというより、ヒーローに憧れて育ってきたお父さん世代にぶっ刺さる気がします。

飢えたライオンは仲間の食料確保のために、村にいる牛を手に入れることを決意する。そして、その村で思いがけぬ男と再会する。
そう、牛を守っている男こそ、かつて深い絆で結ばれたヤクーバであった。

ライオンは男を裏切ることはしたくない、しかし自分には守るべきものがある...
同じくヤクーバも...ライオンを倒したくはない...しかし、愛する人たちのために彼は立ち上がるしかないのだ。

これは私たちの人間関係でもしばしばありうる状況ではなかろうか。
幼い頃、子ども同士のグループのケンカで昔から仲の良い幼馴染を傷つけたことはないだろうか?
仕事で部下や上司の手前、心とは裏腹のスタンスで相手に接したことはないだろうか?
一度もないという人はいないだろう。

闘いの土埃の匂いすら感じる本作。
さながら水墨画のように黒一色で描き切られたシンプルな絵が、どんなカラフルな絵よりも鮮烈に私たちの脳にインパクトを残す。

ぜひご堪能あれ。

 子どものつぶやき・反応実例
なんでライオンはわざと弱く闘ったの?

おうちの方へ(特にお父さま)- 留意事項

こちらはシリーズもので、前作『ヤクーバとライオン〈I〉勇気』では、殺さない勇気をこれまたストイックなテイストで描いています。必読。